2015振り返り(会社について)
■ 環境
マンションの一室を抜けだして、うまいこと居抜きで借りられた
広々としたオフィスに喜んでいたのが、丁度去年の1月だった。
当時7名だったメンバーも、今ではインターンなども含めると30名弱になった。
ちょうど昨年末に、新オフィスへの移転を済ませたところである。その新オフィスも既にいっぱいになりそうな気配がある。
昨年前半はAkerunという1つのプロジェクトという意味合いが強かったが、後半になるにつれPhotosynthという組織を意識することが徐々に増えていった。
キーワードで言えば、役割の定義と最適化、権限委譲、組織内コミュニケーションと情報共有、ビジョン、ミッション、といったことに頭を捻る時間が徐々に増えていった。
熱量と一体感を保ちつつ、組織としてどうスケールするか、という部分が、今年のテーマかと思う。
■ プロダクト
昨年は4つの製品を発表することができた。
・Akerun
・Akerun Remote
・Akerun Touch
・Akerun Entrance
どれも思い出のある製品だが、一番はやはり4月にAkerunを発売できたこと。
この時の経験が自分たちの原体験になっているし、直接経験しているメンバーとして、この時の感覚を残し続けたい。端的に言うと、顧客理解が重要なのは百も承知な上で、自分たちのこだわりをもった、世の中への問いかけがあるものづくりをしたい。顧客に表面的に寄せるのでなく。そうでないとわざわざ起業してやっている意味が無い。
今年は、ようやく立ち上がり始めた事業を、スタートアップたりえる成長スピードにグロースさせていくのが大きなミッションだと思う。
■ チーム
すごくよかった。総じて働いていて楽しかった。
自分も含め若いメンバーが多いので、正直未熟な部分は多い。決してスマートではないと思うし、安定感もあるようなないような。
ただ、チーム全員が仕事に対して思いがあって、前向きで、ハードワークを厭わないという環境が本当にすばらしいな思う。これを当たり前と思わずに感謝したい。
たまに気分が乗らない時も、オフィスに行ってみんなと話すと自然とやる気が湧き上がるようなチームだった。
■ PR
ありがたいことにいろいろ注目いただく機会が多く、スタートアップの中でも
かなりメディア露出の多い会社であったように思う。賞もいくつか頂いた。
良くも悪くも目立ってはいたので、PR先行ですね、みたいな声をいただくこともあった。
語弊のある言い方かもしれないが、
「世の中を勘違いさせて、世の中が勘違いに気づく前に現実化する」
というのが、スタートアップのやり方なんじゃないかと思う。
その根本にはやはりAkerunの経験があって、コンセプトと(お弁当箱みたいな)プロトタイプしかなかった段階でも世の中に反響を生むことができ、半年後には製品を発売し、受け入れてもらえたから。だからこのやり方は、自分たちらしい。今年も続けたい。
よく言う話で、スタートアップ創業の2年間は魔法がかかっている、という話がある。
創業直後の会社は自然と周囲を惹きつける魅力とオーラを発し、何事もポジティブに変えてしまう、という意味だ。
Photosynthは創業して1年が経ったが、間違いなくこの1年は魔法がかかっていたし、それによって恩恵を受けていた部分は多かった。
その言葉を信じるのであれば、来年のこの時には丁度魔法が解けることになる。
最後の1年、魔法が解けるまでになにを現実化できるか。確固たるものを残せるようにしたい。